訪問診療

自宅で受けられる歯科治療

当院は「在宅療養支援歯科診療所」です

寝たきりのお年寄りや身体の不自由な方など、通院できない方への訪問歯科診療を行っています。外来診療で受診できる診療科目のほとんどは、自宅でも治療が受けていただけます。

虫歯治療はもちろん、レントゲンも撮影することも可能です。入れ歯の調整にも対応しています。歯石除去してお口の中を清潔に保つ口腔ケアは、糖尿病などの改善、脳梗塞などの疾患の予防にもつながります。

嚥下検査・嚥下訓練にも対応

食べ物をうまく飲み込むことができない年配の方には、摂食嚥下検査や嚥下訓練も行っています。むせやすい場合や、噛んで食べにくい時は、聴診器を使って飲み込む時に雑音が入らないか調べます。

嚥下内視鏡を鼻から入れて、15分から30分程度で検査も行っています。嚥下機能検査では、口で咀嚼した食べ物の種類により、唾液の混ざり具合や口から喉への汚れ具合などを見ることができます。姿勢や食べ方により、口から食べる機能がどのように変化するかも、観察することができます。

食物を用いた直接訓練

食物を用いた直接訓練では、誤嚥を防ぐための体位、代償的嚥下法、食形態の工夫などにより、誤嚥防止のためのトレーニングを行います。

食物を用いない間接訓練

摂食嚥下障害の援助のため、食物を用いない間接訓練も行っています。

1.口腔周囲筋を活性化する口の体操
2.胸鎖骨乳突筋・僧帽筋にアプローチする、頸部可動域訓練
3.口唇・舌・頬のマッサージ
4.つま先だけを見る頭部挙上訓練(シャキア訓練)
5.横隔膜を意識したブローイング訓練
6.喉のアイスマッサージ
7.レモン汁等による唾液刺激
8.舌を軽く噛んで飲み込む練習をする舌突出嚥下訓練

中身の入っていない柔らかめのペットボトルを、膨らませたり縮めたりすることで、口周りの筋肉のトレーニングをします。また、お水を入れてストローでブクブクすることで誤嚥の予防または吐き出す力を鍛えることもできます。
その他、「タタタタタ」など、同じ音をリズムよく発音したり、30秒間に何回くらい生唾が飲み込めるかカウントしたりすることも、嚥下訓練になります。

口や歯の健康が身体の健康にも影響

最近は、口腔フレイル(オーラルフレイル)も重視されるようになってきました。口や歯の機能が弱ってくることには、身体の衰えも影響しています。

きちんと咀嚼して食事するためには、顔の筋肉がきちんと動き、箸を持った手が上げ下げできることも必要です。顔の筋肉が動かせるように、マッサージを行うこともあります。

身体の衰えを防止するには、軽い運動も必要です。「1時間、散歩をしましょう」「ラジオ体操をしましょう」と、提案や助言をすることもあります。

というのも、身体を動かせばお腹がすいてきて、「あれが食べたい」「これを食べよう」と考えます。そして、食事のおいしさを楽しめるようになると、身体も心も元気になります。きちんと噛んで食事することは認知症の低下にもつながるので、運動をして、まず食事を楽しんでいただければと考えているからです。

自分の歯で一生食べられるような口腔環境を作るためには、身体の健康も深く関わっています。
健康寿命をできるだけ長くするには、歯や口腔環境の健康も大事なのです。

対象地域

当院から半径16km以内の地域で、訪問診療を行っています。

当院は、埼玉県障害者歯科相談医です。 埼玉県の指定により、障害のある方や年配の方の歯科治療、口腔衛生管理や予防措置、訪問診療や応急措置に対応しています。

費用について

費用は全て保険適応で、点数が決まっています。

費用の目安としては、訪問の費用3,000円+治療費用となっております。

歯を削ったり義歯を調整したり、検査などを行ったりした場合は、その費用も保険適応にて加算いたします。

障害のある方は、公費負担も可能です。

診療日について

火・水・金曜日のお昼休みに、訪問診療を行っています。